
工場内では、人とフォークリフトの接触防止や危険エリアへの立入り防止のために安全柵が設置されています。
安全柵を検討する際は、「柵本体の強度」に目が向きがちです。しかし、実際に衝撃が加わった場合、重要になるのは柵本体だけではありません。
当社では今回、100kgの鉄塊を安全柵へ衝突させる実験を行いました。その結果、柵本体に大きな破損は見られなかった一方で、ベースプレートには変形が確認されました。
この実験から見えてきたのは、安全柵は製品単体ではなく、アンカーや施工方法、床の状態まで含めて考える必要があるということです。
100kg衝突実験の概要
今回の実験では、100kgの鉄塊を振り子式で安全柵へ衝突させました。
実際のフォークリフト事故を再現したものではありませんが、衝撃が加わった際に安全柵や固定部分へどのような影響が出るのかを確認することを目的としています。
当社では、安全柵をご提案する際、柵の仕様だけを見るのではなく、設置場所の床の状態やフォークリフトの動線、想定される衝突方向なども確認しています。
同じ安全柵でも、設置環境や使用状況によって、適したアンカーの種類や施工方法は異なるためです。
今回の実験も、「衝撃を受けたとき、安全柵だけでなく固定部分にどのような力が伝わるのか」を確認するために実施しました。
※本実験は製品性能や耐衝撃性を保証するものではありません。

実験結果|なぜベースプレートに変形が生じたのか
今回の実験では、安全柵本体に大きな破損は見られませんでした。
一方で、ベースプレートには変形が確認されました。

なぜ、柵本体ではなくベースプレートに変形が生じたのでしょうか。
衝撃を受けた力は、柵本体だけで止まるわけではありません。力は支柱を伝って下へ流れ、ベースプレートやアンカーを通じて、床全体へ逃げていきます。そのため、衝撃が加わると、ベースプレートやアンカーにも大きな力が伝わります。
安全柵は、柵本体だけで衝撃を受け止めているわけではありません。
・柵本体
・支柱
・ベースプレート
・アンカー
・コンクリート床
これらが一体となって設置されることで、安全対策として機能します。
そのため、どれだけ丈夫な柵を選んでも、アンカーの選定や施工方法、床の状態が適切でなければ、本来の性能を十分に発揮できない可能性があります。
このことから、安全柵の性能は柵本体だけで決まるものではなく、固定方法や設置環境まで含めて考えることが重要なのです。
実際の工場ではどのような場面で衝撃が加わるのか
実際の工場では、安全柵に衝撃が加わる場面はさまざまです。
例えば、
・フォークリフトがカーブでスリップした場合
・パレットを運搬中に安全柵へ接触した場合
・ドラム缶ラックや台車が歩行通路側へ張り出した場合
・バック走行時に安全柵へ接触した場合
などが考えられます。
このような場面では、衝撃は柵本体だけでなく、アンカーや床へ固定している部分にも伝わります。
100kg衝突実験は実際の事故を再現したものではありませんが、衝撃が加わった際の力の伝わり方を確認するための実験です。この実験で確認できた「力の伝わり方」は、安全柵を設置・施工する際にも重要な考え方です。このような力の伝わり方は、実際の工場でも起こり得ます。
フォークリフトや台車が安全柵へ接触した場合は、 柵本体だけでなく固定部分にも大きな力が伝わります。つまり、 安全柵は「丈夫な柵を設置すれば終わり」ではありません。
だからこそ、安全柵を設置する際は、製品だけでなく、アンカーや施工方法、設置環境まで含めて検討することが重要です。では、実際にはどのような設置条件を確認すればよいのでしょうか。
次に、見落とされやすいポイントをご紹介します。
安全柵を設置する前に確認したい6つのポイント
安全柵を設置する際は、柵本体の強度や価格、サイズに目が向きがちです。しかし、実際には設置条件によって、安全柵の効果は大きく変わります。安全柵を十分に機能させるためには、次のような点を事前に確認することが重要です。
・設置場所の床の状態
・コンクリートの強度や劣化状況
・アンカーの種類
・アンカーの施工方法
・フォークリフトや台車の動線
・衝撃が加わる可能性のある方向
特に、床が劣化している場合や、アンカーが十分に効かない状態では、安全柵を設置しても固定部分が弱点になる可能性があります。
安全柵は「製品を選べば終わり」ではなく、「どこに、どのように設置するか」まで含めて検討することが大切です。
当社でも安全柵をご提案する際は、柵の仕様だけでなく、
・フォークリフトはどの方向から接触する可能性があるか
・床に劣化やひび割れ(クラック)はないか
・アンカーを十分に施工できるスペースが確保されているか
といった点を確認しています。
同じ安全柵でも、設置場所や使用環境によって適したアンカーや施工方法は異なります。だからこそ、安全柵は製品だけでなく、現場の状況に合わせた設置方法まで含めて検討することが重要です。
まとめ|安全柵は製品だけでなく設置まで含めて考えることが重要
今回の100kg衝突実験では、安全柵本体に大きな破損は見られませんでした。
一方で、ベースプレートには変形が確認され、衝撃による力が固定部分にも大きく伝わることが分かりました。安全柵は、柵本体だけで性能が決まるものではありません。アンカーの選定、施工方法、床の状態、設置場所の環境まで含めて考えることで、安全対策としての効果を発揮します。
安全柵を検討する際は、「どの製品を選ぶか」だけでなく、「どのように設置するか」という視点を持つことが、安全対策の効果を十分に発揮するためのポイントです。
現場に合わせた設置方法をご提案しています
設置現場や使用環境によって、適したアンカーや施工方法は異なります。
「この場所に安全柵は設置できるのか」「現在の床でも十分な強度を確保できるのか」など、現場ごとに確認すべきポイントはさまざまです。
当社では、安全柵の仕様だけでなく、
・床の状態
・フォークリフトの動線
・想定される衝突方向
まで確認した上で、現場に合った設置方法をご提案いたします。
ぜひお気軽にご相談ください。


