精米工場の生産性向上プチリフォーム工事で年間90万円のコスト削減を実現!

福井県の精米工場「福井精米株式会社」の樋田社長にご協力&許可をいただき、今回のリフォーム工事のインタビューをさせていただきました。

今回のリフォーム工事のビフォーアフター写真

ビフォー写真

アフター写真

今回のお客様の基本情報

企業名:福井精米株式会社

設立:1976年

代表取締役:樋田光生様

資本金:8,000万円

従業員数:48名

主な事業内容:米穀卸、小売販売、主食精米、日本酒醸造米加工

ウェブサイト: https://fukuiseimai.co.jp/

今回のお困りごと

精米工場計量タンク(約3階建ての高さ)5本の上部点検作業を安全に効率よく移動できるようにしたい。また、その3階建ての高さのまま、2m横の別のステージに移動できるようにもしたい。

ビフォー写真↓

弊社からのカイゼンリフォーム工事のご提案内容

  • 高所の機械の点検をするための足場(安全通路)を設置する
  • 2m横の高所にあるステージへ移動するための橋(階段・通路)を設置する

工事にかかった期間→約1カ月間

①お見積書を作成するための簡易現地調査をして、簡易図面・お見積書を1週間後に作成しました。

②ご契約後に改めて日程調整して1週間後、3D空間スキャナーを使用してスタッフの方々の作業を止めないで現場調査をして詳細な寸法や角度、位置関係を3D点群データにして弊社に持ち帰りました。

実際の3Dスキャンデータ

③4日間で正式図面が完成し、お客様へ承認いただくこと2週間後、工場製作にとりかかりました。

④工場製作に1週間、現場設置に2日間かかり、現場承認をいただいて納品しました。

アフター写真↓

福井精米 樋田社長への工事完了後ヒアリング

Q)工事をして率直な感想は?
A)まず最初に見た印象は「こんなに綺麗になるんだ!」でした。また、現場の設置工事のスケジュールが短く調整していただいて、福井精米の積み込みスタッフの普段の作業を止めることなく工事をしてくれました。忙しい時期だったので助かりました。これで働きやすくなって生産性もあがりそうです。

Q)今回、①高所の機械の点検をするための足場(安全通路)を設置したことと同時に、②同じ高所の位置から2m横の高所にあるステージへ移動するための橋(階段・通路)を設置させていただきました。まず、①の高所点検用足場を設置する前はどれくらいの時間がかかっていたのですか?
A)①の高所点検用足場を設置する前は、週に1回、2時間ほどかかって、なにか異音が聞こえたときに点検をしていました。毎回仮説足場を設置したり、安全帯を着用して慎重に移動しながらの作業だったので、時間がかかるのと同時に、危険な作業で気になっていました。
また、年に2回タンクの掃除をするときには、同じような安全対策をしながらの2人作業で半日以上かかっていました。

Q)では、②の横のステージに移動するのにどれくらいの時間がかかっていたのでしょうか?
A)2m横のステージの先には機械の調整室やスタッフの休憩所があるんです。橋が無い時には1日10人ほどがわざわざ一度階段で下に降りて、工場内をぐるっとまわってまた別の階段を昇り、移動していました。片道5分はかかるでしょうか。

Q)①、②ともに、工事をした結果、どれくらいの時間短縮につながりましたか?
A)①については週1回10分の点検作業に加えて、ちょっとした掃除や気になっているところの点検ができるようになりました。年2回のタンク掃除も2人作業で30分で完了できるようになりました。②の移動は橋ができたことで10秒で移動ができるようになりました。

工事〈前〉の年間コスト→合計528時間
① 点検作業・・・52週×2時間=104時間
① タンク掃除・・・年2回×2人×4時間(半日)=16時間
② 年間240日×10人×0.17時間(往復10分間)=408時間

工事〈後〉の年間コスト→合計26時間
① 点検作業・・・52週×0.17時間(10分間)=約9時間
1 タンク掃除・・・年2回×2人×0.5時間(30分間)=2時間
② 年間240日×10人×0.006時間(往復20秒間)=約15時間

工事前時間-工事後時間=502時間の短縮

もし1時間当たりのスタッフコストが1,800円だとしたら、掛ける502時間で年間90万円のコスト削減につながったといえます。加えて安全作業ができるようになった上、スタッフの移動の苦労も軽減され、働きやすい環境になりました。

Q)この作業環境のカイゼン工事のことを、なんという工事だと思いますか?
A)そうですねえ。常設足場工事というのか、作業動線カイゼン工事というのか?長田工業所さんからのご提案がないと、このような生産性の向上の取り組みにつながりませんでした。

Q)最後になにか一言ありませんか?
A)実を言うと、最初のご提案と見積書をいただいたときに、「安いな!」と思ったんですよ。今回の工事をきっかけに、他にも回転体の保護や安全柵の設置など、安全対策のご提案を長田工業所さんからいただきました。今後も自分たちでカイゼンできるところは自分たちで取り組み、餅は餅屋で頼まないといけないところはまたお願いしようと思います。

Q)ありがとうございました。
A)ありがとうございました。

まずは工場を拝見させてください!

今回の事例も、最初からこのような改善案があったわけではなく、工場を拝見させていただき、作業内容をヒアリングさせていただきたことから、真のお困りごとにたどりつきました。

一度外部の目線で御社の工場を見つめなおしてみると、意外な生産性向上案が出てくるかもしれません。